マネージャー対談「突破力」

株式会社リプライス 企画部責任者 加藤雄太 × 株式会社リプライス 新規事業部責任者 酒井洋輔

加藤雄太
かとうゆうた/1984年生まれ。 2008年金沢大学大学院自然科学研究科を卒業後、大手システムエンジニアリング企業「株式会社CSK」に新卒で入社。大手システム会社では、結局自分が望むような「新規市場への挑戦」ができないとの理由から2010年4月にリプライスに入社。 急スピードでの全国展開に対応するために、仕入れから販売までを一元化するシステム“PImacs”を会社に導入。マーケティングの責任者としてWEBを中心とした販売戦略の責任者を担っている。
酒井洋輔
さかいようすけ/1982年生まれ。 2006年早稲田大学政治経済学部卒業後に、新卒採用コンサルティング市場を創り上げた「株式会社ワイキューブ」に新卒として入社。名古屋支社にて、入社3年目で当時最年少マネージャーに就任。 2009年7月リプライスに入社後は、企画部の部長としてマーケティング・人事を統括。2012年6月からは新規事業部の責任者として、新規事業の立ち上げを牽引。

リプライスという会社との出会い

自分が酒井さんに口説かれてリプライスに入社してからもう2年ちょっと経ちます。僕がリプライスのことを面白そうだなと思ったきっかけは、最初に酒井さんと出会ったからというのが一番大きかったんですよ。なんて大きな夢を堂々と語る人なんだって、少し怪しい目で見ていたところもありますが 笑。自分も新しい市場を創り出すポテンシャルをもつ企業と人を探していたので、そういう点では直感でピンとくるものがあった気がします。酒井さんはどういった経緯でリプライスに入社されたのですか?

リプライスに入社したのが2009年の7月。前職は加藤君も知ってのとおりワイキューブで採用コンサルタントをしていて、リプライスはその時のお客さんでした。といっても、星山社長とは毎回の打ち合わせで採用の話をほとんどしていなくて、話し合う内容はいつもワイキューブのビジネス展開に関しての相談という感じでした。こんな商品はどうだろうっていう仮説を社長にぶつけて、社長が意見して、また仮説を社長にぶつけて。こんな感じで毎回4時間ぐらい話していました。

採用の提案に来ているのに、採用の話をしないのはさすが(笑) 面白いですね。

正直、転職するとは考えてもいなかったのですが、2009年春ごろになってリーマンショックの影響によってワイキューブがリストラを開始しました。自分のチームのメンバーがみんな辞めることになって。それでさすがに自分が続ける義理はもうないかなと思って、転職することにしました。

どういう所が魅力的でリプライスに決めたのですか?

簡単に言うと「市場を創るポテンシャルがあること」と「儲け方を盗むことができる」と思ったからだね。学生時代に就職活動をしていたときから、コンビニや宅急便のように今までなかったカテゴリーを世の中に生み出すこと、つまり死ぬまでに「市場を創る」と決めていました。そこがあったからリプライスがピンときたのです。それと、「30歳から勝負する」と思っていたので、20代は修行の期間だと考えていました。2011年ワイキューブは民事再生法の適用を申請したのですが、やはりワイキューブでの失敗体験から「儲けること」に対しての自分の嗅覚の無さは猛烈に感じていました。だからこそ、20代最後に「儲けること」を徹底的に盗む必要があると思ったのです。

なるほど。本当に30歳を迎える今年から新規事業で勝負しますし、まさに有言実行ですね。笑

で、加藤君は新卒で入社したCSKはどうやって選んだの?

CSKの入社理由は大きく言ってしまえば「ものづくりがしたい」ということだったんですけど、それができればどこでも良かった訳ではなくて、「どんどん新しいものを『創りだす楽しさ』を学びたい」というのが根底にありました。IT産業はまだまだ開拓余地のある業界だと思っていましたし、その中でも“日本初の独立系システムエンジニアリング企業”という、もともとがベンチャーからスタートした企業であれば創業者の勢いがそのまま残っているのではと思い込んでいました。常に斬新なものにアンテナを張っていて、それに挑戦していく人達が集まっているのではないかと。

それで、入ってみたら想像と違っていたと。

そうですね。これはある種仕方がないとは思うんですけど、会社がある程度の規模になれば、中で働く人たちは決められた枠組みの中での成果を求め、さらに管理でガチガチに縛られながら働くようになる。そもそも、創業者の勢いというのは明らかに影をひそめていて、「新しい市場で挑戦したい」などと思っている人はほとんどいなかったですね。今すぐにでも新しい事に挑戦したかったのですが、そんな雰囲気は微塵も感じられませんでしたね。自分の家族には、旅館を経営している祖父やいきなり会社を辞めて事業を始める父がいたりと、自分の好きなことに熱中して人生を楽しんでいる人たちがいて、彼らを見ていてなんとなく自分の好きなことをやれたら人生面白いだろうなぁと思っていました。でも、なにぶん今の自分にはそれをやるスキルもないですし、そもそもやり方がまったく分かりませんでした。一方で、このまま会社にいた時の30代の自分は明確に想像できました。「プロジェクトマネージャーになって、プログラムがそこそこかけて、管理しているだけの普通の人間になるんだろうな」と。このまま働いていても“一から創る楽しさ”は身につかない。ダラダラやるくらいならスパッとやめてしまおうと決断しました。入社してちょうど2年経つ頃くらいでしょうか、そこから転職活動開始ですね。

加藤君は人材紹介会社をメインで転職活動をしていたと思うけど、紹介が来るのはシステム系の企業ばかりだったんじゃないの?

おっしゃる通り、紹介を受けた企業の大半はシステム系の仕事でした。けれど、システムの会社であれば今の状況とそう変わらないのも分かっていました。そうであるならば業種を絞るのではなく、「挑戦している」のが肌で感じられるような面白そうなところに行きたいと漠然と考えていました。

そんな中、よくリプライスの求人票を見つけたね。

そうですね。分析系の仕事(※注:その時募集していた仕入部の職種)ということでたまたま理系出身の自分に来ていたみたいですけど、リプライスの求人票には「名探偵コナン」だとか「カイジ」だとか書いてあって、それはもう怪しさ全開でしたよ(笑) この会社は普通じゃないなって。余程の馬鹿かもしくはぶっとんだ面白い人がいるのか、どっちかだなって思いましたね。

そこで応募してくれて最初に自分と話した、という訳ですね。

そうですね。今から思えばまんまと騙されたなって(笑) 酒井さんに本気で「住宅業界のユニクロを目指す」というビジョンを語られ、この人と仕事をやったら面白いと肌で感じましたね。また、それまであまり経営者の人と話す機会がなかったんですけど、星山社長と話した時も会社のビジョンを熱く語ってくれて、酒井さんの上にこの社長がいるのか、この会社は本当に面白いなと。挑戦出来る場所があるし、大きなビジョンを持つ経営者にも近い。「ここなら新しい市場を自ら創っていけるのではないか?」。そう考えたら、もうリプライスに行くことは決まっていましたね。

リプライスで働く上で大事なことは「突破力」

入社されて最初に手をつけたのは何だったんですか?

自分は、星山社長に「ついていく」というよりは、この人とだったら「一緒にやれるな」という目線でリプライスに入ったんですけど、社長は得意なことと不得意なことがはっきりしていました。「商売や儲けること」に関して社長は抜群に上手いけれど、当時は個人商店に近かった。つまり、「組織化すること」に関しては不得意だなと。このままいけば、全国展開がスムーズにいかず業績の伸びにブレーキがかかる可能性が高いと踏んでいました。そこで、「組織化する」ことに注力しました。

具体的には何をやられたのですか?

ヒトの面でいうと、もともとは誰でも採用して一年で半分辞める、という組織の体をなしていない状況でしたが、新卒中心の組織を創ろうと方向転換したことが組織の好循環が生まれるきっかけだったと思います。2012年採用までは学生を採るのも無理やりでした。組織の現状を逆手にとって、「まだまだ未完成な状態だからこそ、一緒に組織を創っていこう!」とか言っていましたね。今は新卒市場においての採用力は急激に上がっているなと実感しています。内定者が一緒に働くことになる同期と面談して口説いたり、下の世代を連れてきたりしていますから。ワイキューブの時ですらこんなレベルの高い新卒は採用できていなかったのではないかと思います。
また、「組織化」は当然ヒトの面だけではありません。マーケティングを営業から分けて機能させる必要がありました。打ち手としてはいろいろと試行錯誤しましたが、WEBへ販促の主体を移して顕在顧客に対する刈り取り力を高めたことが、成果としては一番大きかったんじゃないかなと思いますね。この辺からは加藤君も一緒に仕事をやりだしたし、よく分かるよね。

そうですね。当時のリプライス内での常識として、うちのお客さんはWEBなんて見ないんじゃないかと言われていました。でも自分たちが動いている中で分かってきたのが、実は所得やリテラシーに関わらずうちの顧客層も結構WEBを使っているんだなと。けれど、目に見えないWEBでの成果に対して社長が非常に懐疑的であったことはよく覚えています。

そうだね。強引に進めていって、もうすぐ完成しそうっていう段階になっていきなり、「この程度のサイトならこれだけの金は払えない。」と社長が言い出して大変なことになったよね 笑。WEB制作会社にもなんとか形にしたいという想いを6時間ぐらい話し合って、先方の社内も無理やり調整つけてもらって修正したりして…。

今となってはWEBからの問い合わせがほとんどなのですが、あの時無理やり突破した経験があったからこそ、今のWEBを使ったマーケティングの型はだいぶ出来上がりつつありますね。問い合わせがあったお客様を実際にアクションにつなげるやり方は酒井さんがだいぶ形にしたので、僕は今WEBへの集客から追客までを精度よく行うための型を創っています。同じ業態を取っている不動産業界では、まだまだWEBが発展途上にあるので、今のうちにここの型を確立出来る事は大きな強みになると思っています。

「月々4万円で家が買える。」っているキャッチコピーに表されている“分かり易く、買いやすい家”というリプライスの提供価値があって、それが伝わりアクションしてもらえるようなマーケティングフローの型が出来つつあるということだね。そういえば、あのときは二人で「突破力」をキーワードにしてたよね。

結局新しいものを創り上げる時って無理やりにでも形にする力も大事なんでしょうね。

そうだね。よく採用のシーンでも“裁量権”って言葉を聞くけど、実はこの言葉があまり好きではなくて、裁量なんて言うのは与えられるものではないと考えています。周りの考え方がそもそも違うかもしれない状況下で、無理やりにでも形にする。新しいことをやるといった時に、うちの場合でも総論では賛成が多かったりするけれど、各論というか具体論になると必ず反対は起きます。ともすれば、うだうだ言っているだけで進まない。シンプルに考えて、リスクが少ないならばとにかくやって試した方が早いんですよね。

あとは、一旦プロトタイプ的な形ができたら、出てきた成果を周囲に発信し続けることも大事ですよね。そうすると、各論の反対もいつの間にか消えて、当たり前な状況になってくる。そうすれば、その取り組みにより投資できるようになったりします。

一緒に事業を創っていけるような仲間と働きたい

今はどういう仲間と一緒にやりたいなと思ってる?

意見をぶつけ合える同志が欲しいというのはありますね。今、マーケティングを一人で担当していて、それはそれで面白くもあるんですけど、誰かと話さないとアイディアが発展しないことが多いのは事実です。今は、社内の人よりも広告代理店の人とかWEB会社の人の方がキャッチボール相手になっていますね。そういう話ができるポテンシャルがある人材がどんどん入ってこないと、やはり面白くない。

確かに。野田稔さんという組織論で有名な人が言っていたことだけど、イノベーションを起こすためには一人で考える時間がとても大事。で、そこで出たアイデアをワーッといろんな人と揉みくちゃにする。このステップを繰り返してアイデアのスパイラルアップを図ることが必要だと。今、自分は新卒の堀口と毎日それができているのを実感するし、パートナーのエンジニアとの打ち合わせでも確実にスパイラルアップが起きている。新規事業は毎日少しずつでも何かが生まれているのを感じています。

酒井さんはリプライスに今どんな人材が必要だと思いますか?

それはやっぱりともに創っていける人材だね。ここ数年、本当に新卒の質が上がっていて、非常にスタンスが良くて、パワーのある新卒が採用できていると思う。何かやらないと気が済まないという感じの新人が多いよね。その結果、組織としての足腰はとても強くなりつつあると思います。だけど、今はまだまだその人材たちを活かす側のメンバーが少ないんじゃないかなとも思っていて、そこはやはり中途メンバーに期待したい。名古屋に本社を移転して、資金枠も格段に増え、今こそ全国展開のスピードを加速させる大事な時。自らが先頭に立って、新規のエリアを無理やりにでも形にする。そんな突破力のある人材が必要だと思っています。

そうですね。突破力のある仲間と一緒に、事業展開をスピードアップさせていきたいですね。

お二人ともありがとうございました。